PEOPLEFebruary 5, 2020

Slogan Member’s Interview -スローガンの価値は100年後にわかる-

ベンチャー、スタートアップ界隈で徐々に認知を拡げるFastGrow。その発起人で事業責任者を務める西川ジョニー雄介に話を聞きました。学生時代から数年にわたり社外からスローガンに関わり続けてきたジョニー。そんな彼だからこそ見えるスローガンについて語ってもらいました。

インタビュアー:まず、スローガンに入社した経緯を教えてください。

ジョニー:新卒でソーシャルゲームを手掛けるベンチャー、モバイルファクトリーに入社し、その後起業に挑戦しましたが失敗。webマーケティング支援のスタートアップを経て、2015年にスローガンに参画しました。

当初は起業したい、事業家として成長したいという思いから環境を選んできましたが、成長の手応えを掴むにつれ「成長の先に何がしたかったんだっけ?世の中にどんな価値を提供したいんだっけ?」と自問するようになりました。
そして自分というリソースを社会のどこに投じるのか、どんなテーマに自分の力を使うべきかと考えたときに、スローガンの価値を社会に広めたいと思ったのです。

学生時代からスローガン、伊藤さんとは接点があり、キャリアの節目ではいつも伊藤さんに相談していました。実はスローガンへの入社を過去何度も迷ってきたのですが、2015年についに(?)入社を決断しました。
これまで多くの経営者に会ってきましたが、初めて会ったときから5年近く、信念・志が全く変わらない、一切ぶれないと感じた人の1人が伊藤さんだったからです。言行が一致していなかったり、ミッションがぶれてしまう経営者が多いなかで、一貫して社会への向き合い方が変わらない伊藤さんは稀有な経営者だと感じており、自分がベンチャーに飛び込むきっかけをくれたスローガンという会社のミッションに、一緒に向き合いたいと思いました。

インタビュアー:起業するも失敗してしまったと。そのときのお話を聞かせてください。

ジョニー:早く実力をつけたかったので、はじめから企画の仕事をさせてもらえるという点、成長途上のベンチャー企業であるという点から新卒入社する会社を選びました。
当時は上司にも恵まれ、多くのチャンスをもらうこともできました。思い描いていた通り成長実感もありました。しかし、ゲームプランナーという仕事を深めていくなかで、自分が本当に好きなこと、やりたいことに向き合いたいという思いが強くなってきたのですね。
今思えばやりきる前にゲームビジネスの世界から逃げてしまったと反省している部分もありますが・・。

入社から1年半で退職し、その当時自分がいちユーザーとして興味を持っていて、これならやれそうだと思えた「食」の領域で友人と一緒に起業することにしました。なにかしらイノベーションがありそうで先進的なことをやろう!ということで、植物工場で野菜を栽培するビジネスに取り組むことに。野菜のD2Cモデルで意気揚々とスタートしました。

しかし蓋を開けてみると全く売れず。投資家からもダメ出しの嵐。そこでようやく自分の考えの甘さ、実力の無さを痛感することになります。
どんどんお金もなくなっていき、続けられる目処も立たず、ものの3ヶ月で会社もサービスもたたむことに。苦い経験になりましたね。

インタビュアー:そこからスタートアップを経て、スローガンに転職されています。当時どのように考えて次のキャリアを選んだのでしょうか?

ジョニー:このあたりの経緯は別の記事でも触れているので詳しくは割愛しますが、事業家として足りないと感じていた、「目標達成する胆力」「営業力」「グローバルで活躍する力」の3つの力を身につけるために、それらを兼ね備えていた経営者が率いるアーリーフェーズのスタートアップで、とにかく厳しく自分を追い込みました。仕事うんぬんの前に、最初は根性から叩き直されましたね。

そして冒頭お話したように、いち事業家としていくらか力をつけることができたと感じ始めたころ、同時に自分の時間と能力を世の中のどこに投じるべきなのか考えるようになっていました。目の前の仕事にコミットしていくなかで徐々に成長欲求一辺倒を脱し、社会への想いが芽生えてきた感覚です。

過去キャリアの転機で何度も入社を考えてきたスローガンでしたが、様々な経験を経たあとであらためてスローガンと伊藤さんを見つめ直したとき、これまでとは違った姿が見えました。

ここまで愚直にミッションドリブンで経営され、ベンチャーとして10年以上にわたって社会のために仕事をしている会社はなかなかありません。確かに派手に資金調達をして急拡大しているわけではありませんが、教育・キャリアという人の人生に深く影響を及ぼすことができる仕事に、新産業をつくるという大きな目的をもって向き合い続けている。

最近もベンチャーで活躍する同世代の友人に対して「スローガンの価値は100年後にわかるんじゃないか。100年後に意義あることを成し遂げている可能性がある」と話していたのですが、まさに数十年、100年といった長い時間軸で社会に向き合っている会社だと思いました。
起業家は短期でバリュエーションを一気に向上させることが重要だ、という風潮もありますが、無私無欲な伊藤さんだからこそやれている会社ですよね。

一方で、スローガンに足りない部分も以前よりクリアに見えるようになり、それを自分が埋められるかもしれないという感覚もありました。

実はスローガンへの入社を考えていると知人に話したとき、「スローガンは10年やっていてGoodfindという一事業しかつくれていない、そんな会社に入っても君は事業家として成長できない。もったいない」といったことを言われたことがあります。確かにそれは事実です。
そのとき、「だったら俺が入って新規事業立ち上げる、スローガンをデカくしてやる!」と心の底から思いました。勝ち馬に乗るのではなく、自分の力で事業、会社を伸ばしたい。今ならできるはずだ、と思いました。何より、スローガンの事業の価値は自分がいちユーザーとして強烈に感じていたので、それを世に広めることには曇りなくコミットできると確信していました。
そこで伊藤さんに直談判し、自分から入社したいという思いを伝えたのです。もう「入社する!」と決めきっていたので、会社の意向を聞く前から勝手に入社する前提で話を進めてしまいました(笑)。

インタビュアー:とはいえ、スローガンへの入社に不安はなかったのでしょうか?

ジョニー:全くありませんでしたね。
僕は意思決定において、不変性が高い変数を重視して選択するように意識しています。企業のミッションや経営者は比較的長期にわたって不変性が高いですよね。短期で変えづらい。
一方で、いまある事業や給与、社員構成などは変化しやすいですし、特にベンチャーであれば理想とのギャップは基本的に自分の努力で変えられるものだと思います。給与に不満があるなら給与体系を変えようと提言すればいいですし、尊敬できる先輩がいないなら魅力的な事業を自分が創って採用すればいいじゃないですか。そう考えると、いま新規事業が立ち上がってないように見えること自体は、スローガンに入らない理由にはならないですよね。
スローガンのミッション実現にコミットすることには何の迷いもなかったですし、経営陣の考え方も深く理解できていたので、特に不安に感じたことはありません。

インタビュアー:自分で起業したいという思いはどのように変化したのでしょうか?

ジョニー:起業家にもいろいろなタイプや動機があると思うのですが、僕は前職の体験を振り返るに、自分で考えて実行し、事業をつくることを自由度高くやり続けたいだけなのだと気がつきました。そう考えると、起業・社長というものにこだわらなくてもいいかなと思うようになりました。もちろんミッションに沿っているのが前提ですが、ベンチャーにおいては組織の中での信頼とパワー、実力がありさえすれば、自分の責任と裁量で事業をつくることだってできるものです。
僕もスローガン入社後はまず既存事業に全力で貢献し、新規事業でも既存事業でも「ジョニーがやるなら文句はない」とみんなから信頼してもらえるように努力しました。

今のスローガンは新規事業を継続的に立ち上げる事業グループ型組織を志向しているので、イントレプレナー(社内起業家)を増やしていかなければなりませんし、実際に僕が入社して以降、グループ会社・新規事業が合わせて4つ立ち上がっています。

いまは自分の事業のユーザーや社会に向き合いたい。その一心で事業をやっています。僕が立ち上げたFastGrowのミッション「イノベーターの成長を支援し、未来社会を共創する」に一歩でも近づき、自分がこの世を去るときに「社会に良いことをしたな」と思いたいですね。

インタビュアー:FastGrowのいまの課題感、今後への思いを教えてください。

ジョニー:さっきは威勢の良いことを言いましたが、やはりまだまだスローガンはミッションに対して必要十分な事業をつくれているとは全く言えません。
成長ポテンシャルが高くこれから伸びるマーケットにいることが、事業成長において非常に重要であることは自分の起業経験からも痛感していますが、その点FastGrowはスローガンの中核事業になりうるポテンシャルをもっていると思っています。これまでスローガンの事業は丁寧な対人コミュニケーションによって着実な成長を積み上げていくスタイルで伸びてきましたが、そのカルチャーや想いは受け継ぎつつ、FastGrowではwebメディア事業からスタートしているメリットを活かして、取材やイベントで出会ったステークホルダーと共創するかたちで、非連続な成長を実現したいと思っています。

参考記事:FastGrowの未来構想〜メディアから、会員制サービスへの変革〜

また、FastGrowはモメンタム・ホース、インクワイアといった強力な外部パートナーと協働してwebメディアを運営しているのですが、FastGrow自体が、個人・法人問わず様々なプレイヤーを巻き込んだ事業づくりのひとつのモデルケースになれると良いなと思っています。スローガンといういち企業でできる範囲を超えて社会の大きな課題に向き合う事業体でありたいですね。

インタビュアー:ジョニーさん個人として課題に感じていることはありますか?

ジョニー:個人としても、ゼロイチフェーズを超えて、大きな組織をマネジメントできるように成長していかなければならないと思っています。特にスローガングループにおける新規事業づくりを仕組み化し、事業をつくる人を数多く輩出することにはチャレンジしていきたいです。スローガンでの経験から得られた新規事業づくりのノウハウを組織に還元していきたいと考えています。

とはいえ、FastGrowは僕の未熟さゆえに一度組織崩壊に近い状態まで陥ってしまったことがあります。自分のエゴによってマイクロマネジメントしてしまい、メンバーの可能性を摘んでしまっていた。周囲からの指摘でようやく自分が事業成長のボトルネックになっていることを自覚し、自分が変わらなければと危機感を持ちました。

複数のメンターとの対話を経て、いまは自己変容にトライしている最中ですが、少しずつ組織も良くなってきている実感はあります。まさにスローガンがミッションとしている、人の可能性を引き出す、という感覚を1%くらいは掴みかけている気がしています。

会社のミッションは不変ですが、時代に応じて事業も組織もやり方・あり方を変えていかなければなりません。しかし言うは易し、それを自分自身、日々の業務を通して実行していくことの難しさを感じる毎日ですね。

FastGrow掲載記事より一部抜粋

インタビュアー:最後に一言お願いします。

ジョニー:スローガンのミッションは多くの人に共感・応援していただいていますが、まだまだ「好きな会社だけれど、自分がスローガンで働くイメージはないな」と思っている人が多い気がしています。そういう方とはひとまず全員僕が直接会って話したいですね。
僕がスローガンとFastGrowの魅力について熱く語ります。自分もそうだったのでわかるのですが、中のことを知ると「スローガンの今をよく理解してなくてもったいなかったな、もっと早く知りたかったな」と思わせる自信があります。みなさんにお会いできることを楽しみにしています!

ジョニーと話したい方/FastGrowで働くことに興味がある方はこちらからお気軽にどうぞ
https://meety.net/talks/47

西川 ジョニー 雄介FastGrow事業部 執行役員 事業部長 兼 編集長

2011年に慶應義塾大学経済学部卒業後、株式会社モバイルファクトリーに入社。ソーシャルゲームのプランナー職に従事。2012年、起業準備に入るも失敗、当時3名の株式会社アッションに入社し、A/BテストツールVWOを活用したWebコンサル事業を立ち上げ、同ツール開発インド企業との国内独占提携を実現し 2014年に同社執行役員就任。2015年7月にスローガン株式会社に入社。