TEAMSSeptember 12, 2022

育休取得社員に聞く、多様な働き方を実現するスローガンの特色とは

2021年6月に育児・介護休業法が改正され、男性の育児休業取得を促進する動きが加速しています。今回は産前産後休業、育児休業を取得したメンバーに、育休取得時の様子や育休復帰後の働き方についてインタビューしました。様々な立場に立つすべてのメンバーが働きやすい環境を目指すスローガンのカルチャー・仕組みに迫ります。

育児休業を取得したメンバーに話を聞いてみました

産前産後休業・育児休業はどのくらい取得しましたか?

小原:私は2020年10月から2021年11月まで産休育休を取得しました。出産予定日が12月だったので、翌年の4月頃には復帰したいと思っていました。ところが、妊娠期に長期間入院をすることになり保育園など復帰に向けた準備が進まなかったり、子どもが予定日より2ヶ月早く産まれたりと想定外のことが起こりました。

妊娠出産って本当に何が起こるかわからないですよね…。

小原:本当に。新型コロナウイルス感染症が流行り始めて半年、産まれてきた子どもも低出生体重児で免疫が低い可能性がある中、それでも早く復帰したいのかかなり葛藤しましたね。自分が後悔しない選択をしようと考えた結果、子どもが1歳になるまで育休を取ることを決めました。

栗岡:私は2020年9月から1ヶ月半ほど育休を取得しました。我が子の新生児期をそばで見ていたかったのと、パートナーの心身回復に最低でもそれくらいの時間はかかるだろうなと。

妊娠や育休取得を伝えた時の周囲の反応はどうでしたか?

小原:妊娠期間は何が起こるかわからないので、全社への周知は産休直前まで控え、親しい方にのみ前もって報告していました。上長に報告した時は「おめでとう!身体を第一優先に!」とまず言われました(笑)。

栗岡:会社には出産予定日の半年前くらいに育休を取りたいと伝えていました。実は育休取得とちょうど同じ時期に部門長になる話も上がっていて、初めて部門長になるタイミングで休むのってどうなんだろうと悩んでいたんです。それで育休取得経験のあるCOO(当時は事業部長)に相談したら「俺も育休取るから取れば?」とあっさり言われました(笑)。彼もちょうど同じタイミングで第二子の育休をとろうとしていたようです。

そんな心強い仲間がいたとは(笑)。

栗岡:はい。実例とともに背中を押され、安心して育休をとることができました。チームのみんなも「おめでとう!」と快く送り出してくれてありがたかったです。

仕事も育児も全力。フルタイムで新たな挑戦へ

小原さんは復職までどのような流れでしたか?

小原:産休育休に入る前の段階では、今後どうなるかのイメージはついていませんでした。会社からも復帰後のことについては全然聞かれなくて(笑)。産休に入る直前、人事の方から「実際子どもが生まれたら状況や気持ちは変わるかもしれないから、そういうの(いつ復帰するか、どんな業務をしたいか)は今は気にしなくていいよ」と言われたのが心強かったです。育休中は親交の深かった人とたまに連絡をとりつつ、そろそろ復帰しようかなというタイミングで会社に連絡し、具体的な復職時期や配属先についてすり合わせていきました。

具体的な働き方はどう決めていったのでしょうか?

小原:復職前の面談では、私自身の希望はもちろん心身の健康状態や家庭状況などについても細かくヒアリングされました。それを踏まえて、時短勤務やフルタイムをはじめとしたいくつかの選択肢を提案してもらい、話し合いを重ねながら最終的にはフルタイムでの復帰を決めました。

復職直後からフルタイムだったんですね!

小原:はい。何事も全力でやりたい性格なんです(笑)。フルタイムを選んだのは、当初の想定よりも長く育休をとったことで納得いくまで育児に集中できたので、これからは気持ちを切り替えて仕事と育児を両立していきたいと思ったからです。あと、コロナ禍をきっかけに全社的にフルリモートになったことも大きな要因ですね。通勤にかかる往復2時間が削れるわけですから。

配属についてはどのように決めたのでしょうか?

小原:復職前の面談では、新しいことに挑戦してみたいということも伝えていました。そして勤務体系と同様に、配属についても私の希望や家庭状況などを踏まえて提案していただいたいくつかの選択肢の中から話し合って決めました。現在はもともといた事業部から採用チームに異動し、新卒採用全般と採用広報を担当をしています。

新しいことに挑戦したいと思ったきっかけは何でしょうか?

小原:子どもが産まれてから心境が変化したことですね。ざっくりいうと、世界をポジティブに捉えるようになりました(笑)。何もできない状態から凄まじいスピードで日々成長していく我が子を見ていると、私もこの子と一緒に成長したいって心の底から思うようになったんです。

わかります。子どもって瞬きしている間に成長していきますよね。

小原:社会人になってある程度のキャリアを積んできましたが、だんだん「〇〇したい」という純粋なWILLより「〇〇せねば」という焦燥感や義務感が強くなっていくのを感じていました。同時に、何かに挑戦して失敗することへの恐れも大きくなっていました。でも子どもが産まれてからは「もし失敗しても、挑戦したことで得るものはあるはず!」とポジティブに考えるようになり、失敗が怖くなくなったんです。

限られた時間の中で、適切に人を頼れるようになった

栗岡さんは1ヶ月半の育休でしたよね。今振り返ってみてどうですか?

栗岡:正直な感想は「もっととればよかった」でした(笑)。初めは1ヶ月半も仕事から離れると思うと長いように感じていました。でも振り返ってみると当たり前だけど子どももまだまだ小さくて、パートナーもやっと身体が回復してきたくらいで。本当にあっという間でしたね。

復職後はどのような働き方をしていましたか?

栗岡:復職後1ヶ月は1日3時間の時短勤務でその後徐々に8時間勤務に戻していきました。無事に産まれてきてくれたからには我が子の成長をなるべく近くでみていたいという気持ちが強かったので、残業はしないと決めていました。復職時に意識していたことは「今後は時間で量を稼ぐ働き方はできないしやらない」「もっと周囲に頼れるようになる」ということです。実際、部門長業務を半分くらいフォローしてもらいながらの復帰になりました。8時間勤務に戻すまでの3ヶ月を振り返ると、特に最初の2ヶ月くらいは周りのメンバーにかなり助けてもらっていて、本当にありがたかったです。頼もしすぎて自分いなくても良いんじゃないかと思ったくらいでした。やっぱりもっと休んでもよかったですね(笑)。

復職して2年弱、時間に制約がある中で働いてみて何か変化はありましたか?

栗岡:はい。決められた時間の中で到達したい目標と現状の差を考えると自分一人では絶対に達成できない。だからこそゴールまでのストーリーを描いて適切に周りの力を借りる必要があり、仕事の捉え方が良い意味で変わりました。1日単位でできなかったことはもちろんありますが、ゴールに対してという視点に立つと、やり残したことって実は大したこと無かったりするんです。もちろん反省点としてチームに共有はしますが、以前よりも「どうしたら目標を達成できるか」を考えることに時間を割くようになったので、そういう小さなつまづきを気にしなくなりました。

目標を達成するための手段をより柔軟に捉えるようになったんですね。

小原:めちゃくちゃわかります。子どもが産まれる前は多少のことならパワープレイで乗り切れちゃいましたよね。今は時間が限られているので業務整理したり早めに周囲に頼ったりスケジュールに余裕も持ったりとプロマネ力がめちゃめちゃ上がったと思います(笑)。

栗岡:そうなんですよ。当たり前すぎるのですが、やっぱりちゃんと段取りできてた方が生産性が高いということを実感しています。あと小原さんと同じで、私にとってもフルリモートはかなりありがたいです。今はオフィスから片道1時間半かかるパートナーの実家近くに住んでいるのですが、フルリモートでなければ選べなかった選択肢だと思います。保育園の送り迎えも楽だし急な呼び出しへの対応もしやすい。その分パートナーの働きやすさにも繋がっていて、家庭全体に良い影響を及ぼしています。

働き方・キャリアに対する考え方の変化

出産や育休を経て、働き方・キャリアに対する考え方の変化はありましたか?

小原:産休育休期間を通じて、キャリアを広い視野で捉えられるようになりました。言い方を変えると、自分はこれからどう生きていきたくて、そのためにどんなことを達成したくて、そのためにどんなキャリアを積みたくて……ということを整理しながら、仕事もそれ以外も含めたやりたいことややるべきことと紐づけていく感覚です。同時に、ポジションや出世に対する変な囚われからも解放されました。人生100年、80歳まで働くようになりつつある現代において、ずっと同じペースで働く方がむしろ違和感を感じるくらい。仕事のキャリアと子育てはトレードオフではなく、むしろプラスになると捉えられるようになりました。自分にとって大切なことを大切にしながら生きるって大事だよなぁと。それさえできていれば全部が良い方向に向かう気がしています(笑)。

栗岡さんはどうですか?

栗岡:子どもが産まれてから、仕事への向き合い方がじわじわと変化しています。自分が働く意義はどこにあるんだっけ、働くことで誰かに何かを残せてるんだっけというのを前よりも考えるようになりました。子育てをしていると「何かをやりたい気持ちはあるけどなかなか思うようにいかない」という場面に日々出くわします。そんな中で少しずつ成長していく我が子を見ていると、この子が大人になったときに自分がやりたいことに挑戦できるようサポートしたいと強く思うようになりました。この感覚は、私がスローガンの事業に感じている意義と繋がっていて、特に自分とクライアントとの関係性に近いものを感じています。クライアントも自分たちのミッションを実現するための何かしらの課題があって、それを支援したり礎になれるのがスローガンであり自分なのかなと。それを達成するために仕事と向き合えているか、自分の力を使えているのかを大切にするようになりました。

なるほど。自分と子どもの関係性がクライアントとの関係性に似てるって初めて聞きました。

栗岡:昔から、何かやりたい人を支えるのが好きなんですよね(笑)。

個々のライフイベントや働き方を、数ある多様性の一つとして受け入れる

お二人が感じるスローガンの働きやすさはどんなところにあると思いますか?

栗岡:ポイントかなと思うところは3つあります。まず、代表の伊藤が会社として多様性を受け入れる姿勢を積極的に示してくれていて、社内の誰と話しても同じような姿勢を感じることです。

小原:私もそれは感じます。「人の可能性を引き出し 才能を最適に配置することで 新産業を創出し続ける。」というミッションを掲げているくらいなので、どこまでも人の可能性を信じている組織だなと思います。出産・育休に関しても「いつでも起こりうること」くらいのスタンスでみんな受け入れてくれてるのかなと。

栗岡:もう一つはフルリモートやフルフレックスといった仕組みです。「一人ひとりが多様性を受け入れる」というカルチャーに加えて勤務形態を状況に応じて変えられたり、多様な才能の開花を後押しする仕組みがあることで、これだけ柔軟な働き方が可能になっていると思います。

今回のインタビューでももう何度も出てきたキーワードですね(笑)。

小原:それくらいフルリモートとフルフレックスは子どもを育てながら働くにあたって何物にも代え難いんです。あと仕組みとはちょっとずれますが、個々の状況に配慮はしてくれるけど差別はしないというか、適切に評価してくれるというスタンスも働きやすさに繋がっていると思います。働き方が柔軟であればあるほど自分で自分をコントロールすることが重要だし、それが結果としてパフォーマンスにつながる。そしてパフォーマンスを出したら出した分だけフラットに評価される。だからこそ「自分は信頼されていて組織の大切な一員である」「仕事に対しても成果を出そう」とポジティブに思える良い循環があるんだと思います。

栗岡:3つ目は社内のメンバーがまっすぐで前向きな人たちばかりだということです。日々の業務でももちろんですが、例えば保育園の休園などで突然休まなきゃとなった時により強く感じます。そういう時には必ず誰かがサポートしてくれて、その上うまく進めてくれる。だから安心して休むことができますし、次は自分が組織やメンバーの力になりたい、彼らに成功してほしいとより強く思うんです。こういった信頼関係を築けているということは、本当に恵まれた環境だなと感じます。

小原:「働きやすさ」についてもっというと、ここで挙げたポイントは決して子どもがいる親にだけ与えられたものではないと思います。ライフステージの移行とともに仕事と生活の比重が変わったり、何らかの環境変化によってそれまで自分の意志でコントロールできていたことができなくなったりというのは、誰にでも起こりうることだと思うんですよね。出産であれ、介護であれ、病気であれ、自分が助けてもらう時もあれば自分が誰かを助けられる時もある。そういう一人ひとりの考え方のしなやかさや思いやり、会社の仕組みだったりがスローガンの組織としての強さにもつながっていると思います。

 

組織として事を成し遂げるためには、そこに集う様々な背景を持つメンバーが適切にその能力を発揮できる環境作りも大切な要素です。「人の可能性を引き出し、才能を最適に配置して、新産業を創出し続ける」というミッションの実現に向けて、スローガンではこれからも「人の可能性を引き出す組織」の体現に取り組んでいきます。

小原 由花子COO室 タレント採用部門

慶應義塾大学卒業後、大手金融系企業に新卒入社。 営業部で実績を重ね、入社1年弱でマネージャーに昇進。2年目より他金融機関との新規事業部立ち上げの責任者を経験する。 メンバーの育成やキャリア形成に関わる中で、自身の志向性の変化を感じたため半年間休職し、海外へ。帰国後、人の可能性を引き出すこと、才能の配置により社会に貢献したいと考えスローガンにジョイン。スローガンでは新規プロジェクトの立ち上げや部門長を経験。現在はCOO室タレント採用部門にて新卒採用全般、採用広報を担当。

栗岡 知也ポテンシャルアクセラレーション事業部 クライアントリレーションズ - グロース部門

東京大学法学部卒。2015年にスローガン新卒入社。クライアント担当から、学生のキャリアアドバイザー、セミナー講師、人事/新卒採用担当など幅広く業務を経験した後、マネージャー職へ。約2ヶ月間の育児休業を取得後、時短勤務でありながら営業マネージャーを務める。その後、事業部長補佐として複数部門を取り仕切り、事業推進・長期戦略立案のブレーン的な役割に従事。マーケティング統括責任者を経て現在はクライアント企業の採用プロジェクトに伴走するリクルーティングパートナーを担当。