SHAPERSApril 23, 2020

Slogan Supporter’s Interview -目先の損得と長期の信頼-

出版3ヶ月で3万部を超えた大ヒット書籍『無敗営業 「3つの質問」と「4つの力」』の著者・TORiX株式会社 代表取締役の高橋浩一さんが、これまでのアドバイザーの枠を超えて、「営業戦略顧問」としてスローガンを強力にサポートしてくれることになりました。7年にわたる取り組みを振り返りつつ、高橋さんとスローガンのいまとこれからについて語っていただきました。

インタビュアー:まず、高橋さんとスローガンの関わりについて教えてください。

高橋:スローガンと深くお付き合いをするようになったのは、2013年にGoodfindの学生向けセミナーの講師として登壇の依頼をいただいたのがきっかけです。

協業関係でお仕事をする中で、スローガンの営業チームをもっと強くしていきたいという相談をいただき、営業研修を実施することになりました。幸いなことに、そこで良い印象をもっていただき、2014年にはマネジャー合宿のファシリテートや全社研修などいくつかの取り組みを行いました。スローガンの事業・組織に深く関わるようになったのはそこからですね。

最初は特定のテーマでの研修からはじまり、徐々に抽象度の高い経営課題に関与の範囲が拡がっていきました。当時の役員・マネジャー層と月次で対話を行い、事業・組織の課題をリアルタイムに抽出。課題に対して、打ち手の思考と実行を伴走しながら支援するスタイルでお手伝いしていました。

インタビュアー:高橋さんには多くの時間を投じていただいたと思うのですが、なぜスローガンの仕事を引き受けてくださったのですか?

高橋:まず、研修やヒアリングを通じてスローガンのメンバーに共通して感じたのは「人の良さ」です。総じて皆さん、事業に対してピュアで、目先の損得よりも、自分たちにとって正しいと思えることへのこだわりがすごかった。特に、「人を紹介してマッチングすれば売上があがる」人材領域の企業でありながら、こういったカルチャーが徹底されているのは素晴らしいと感じました。
自分に厳しい人が多くて、やたらと忙しそう、みんな必死になってお客様や学生のために仕事をしている、そんな印象でした。

ベンチャーと優秀な学生をつなぐという事業のポジショニングもユニークですし、素直で成長意欲が高い人たちが集まっている会社なので、すごくポテンシャルを感じました。ただ、「目先の売上を稼ぐ」ことに貪欲なカルチャーではないので(笑)、社会に提供している価値に対して、十分な対価を得ていないという一面も感じました。つまり世の中に対して「貸し」(Give)の方が大きい状態なので、潜在的には大きな伸びしろがあるように思いました。

また、短期の売上よりも組織の哲学を大事にされているので、人や組織をつくることにはある程度長い時間がかかるものであることを、経営陣の皆さんが理解されていました。長期目線で本質的な対話ができることは、深く関わる上では重要です。

せっかく良いミッション、カルチャーをもっている会社なので、やり方や仕組みをうまく改善すればもっと伸びるはずですし、私がお手伝いする意味もありそうだと思いました。私もスローガンのミッションには共感していたので、それを世に広めることのお役に立てるのであれば、やってみようと思ったのです。

インタビュアー:高橋さんから見た、スローガンの優位性はどんな点にあると思いますか?

高橋:これだけカルチャーフィットしていて、能力的にもポテンシャルが高い人が入社し続けている会社は、他社と比較してもあまりないと思っています。

たとえば発注側の目線に立ったら、スローガン自身が採用した社内メンバーが優秀でなければ、新卒採用支援を発注しようと思いませんよね。また、クライアントだけでなく、優秀な求職者の心を掴むためには、やはりスローガンのメンバーが求職者から信頼される必要があると思います。「スローガンは自社の採用がうまくいっていて、優秀な若手が集まっている」ということが、事業の底上げ要因にもなっているのかなと。
また、スローガンのメディアやプロダクトはデザインが洗練されている印象ですが、これも優秀なエンジニアやデザイナーが自社で採用・定着できているからこそできることですよね。

こうした基盤は、目先の損得ではなく長期の信頼に重きをおいてきたスローガンだからこそ積み重ねてこられたものですし、表面的な数字には表れづらい組織の強みではないでしょうか。

インタビュアー:最近のスローガンを見ていて感じる変化や、今後課題になるかもしれないと感じる点はありますか?

高橋:3年前あたりから、売上や利益もしっかり上げて、継続的に事業成長させていこうという経営の意志を感じています。実際に商品開発やオペレーション改善、体制づくりなど現場で多くのトライをされていますよね。事業もしっかり伸びているようですし、会社としての安心感・安定感は以前よりも随分増してきたように感じています。
また、急成長するスタートアップを顧客として抱える上では、「自社もしっかり成長している」というのは、説得力あるメッセージになるのではないでしょうか。

ただ、スローガンの事業は、価値を説明しづらい無形商材をベンチャー企業に提供するという、そもそも難易度が高いビジネスだと思っています。ミッションドリブンなカルチャー維持と事業成長を両立させながらの構造変革は、容易ではないでしょう。

個人的にも、スローガンが成長途上であるがゆえの、「破天荒なおもしろさ」は好きなので、その文化は残っていくと良いなと思っています。拡大に伴って、おもしろさと事業性の両立という課題に直面するBtoBベンチャーは多いものです。スローガンにはこの難題を突破して、そういったベンチャーの希望の星になってほしいですね。

インタビュアー:2020年から、高橋さんにはスローガンの「営業戦略顧問」に就任いただいています。より深くサポートいただくことになると思いますが、具体的にどのように関わっていただくのでしょうか?

高橋:まずはスローガングループ各事業の営業活動全般について、事業のフェーズや体制に合わせて、事業責任者とディスカッションしながら支援のやり方を考えることになります。

足元の営業課題に伴走しながら、ゆくゆくは必要に応じて事業開発・組織開発の領域までサポートできると良いなと思っています。営業だけでなく商品やマーケティング、組織づくりから良くならないと、会社は長期で成長できません。

感覚としては、社外のパートナーというよりは、変わった立ち位置で緩やかにスローガンに「所属」しているような状態が理想です。対外的にもスローガンの名刺をもって一緒に活動しますし、自分が持っている知見は全部惜しみなく提供します。私が経営しているTORiXのコンテンツも積極的に活用してもらいたいと思っています。

インタビュアー:本業がすごくお忙しいなかで、なぜそこまでやっていただけるのでしょうか?高橋さんにとってのこの活動の意味はどのように考えていらっしゃるのですか?

高橋:スローガン自体もそうですし、スローガンのクライアントであるベンチャー企業を支援することで、私自身も若く優秀なビジネスパーソンとの出会いや、新しい知見、刺激をいただけるのはありがたいことです。

私も自分が経営していたこともあり、やはり成長ベンチャーの「雰囲気」は好きなんですね。TORiXのサービスだけでは経済合理性からベンチャーの仕事を受けきれないこともあるのですが、スローガンでの活動を通じて接点を持てる企業の幅が拡がれば、私自身もハッピーです。

実は昨年から、ラジオ番組のパーソナリティーを務めているのですが、ここでもいろいろな人とのつながりが生まれています。ビジネスからスタートしていない、緩やかなつながりなのですが、ふとしたときにその価値が「楽しさ」になって返ってくるんですね。
この体験からも、必ずしも短期的な損得だけにこだわらずに、自分にとって楽しい、おもしろいと思える人とのつながりを持つことには意味がありそうだと思っています。

なので、スローガンの皆さんにも、私を良い意味で「使い倒して」いただき(笑)、なんでも話せる存在だと思ってもらえたら嬉しいですね。

インタビュアー:ありがとうございます。今後の取り組みが楽しみです。

高橋:自分もスローガンも、一緒にアップデートしていくことを楽しめたら嬉しいですね。これからもよろしくお願いします。

高橋 浩一代表取締役CEO

東京大学経済学部卒。ジェミニコンサルティング(その後ブーズ・アンド・カンパニーに)で勤務した後、アルーを創業、取締役及び副社長として組織マネジメントに従事。新卒を戦力化して業界平均よりパフォーマンスの高い受注を獲得する営業組織を構築。2011年にTORiXを設立して代表取締役に就任。 自らがプレゼンしたコンペの勝率は100%(現在も8年以上継続中)。その経験を基にしたメソッドが好評で、年間200件以上の研修登壇、800件以上のコンサルティングを実施。『ワールドビジネスサテライト』『日本経済新聞』『日経BP』など取材実績多数。