PEOPLEJanuary 27, 2023

【デザイナーインタビュー】デザイナーとして働くなかで感じるスローガンらしさとは

近年その定義や求められる役割が変化し、その範囲も重要性も急速な拡がりをみせている概念、デザイン。
「人の可能性を引き出し、才能を最適に配置して、新産業を創出し続ける」というミッションを掲げるスローガンでデザイナーは、どうミッションの実現に向けて取り組んでいるのか。マネージャーとメンバーのお二人に聞いてみました。

スローガンなら自分に合った環境でやりたいことができると思った

お二人とも新卒でスローガンに入られたんですね。就職活動時はどういうことを考えていらっしゃったのですか?

遠藤:最初は総合職として就職活動をしていました。ただなかなかうまくいかない中で、改めて今までを振り返ると、幼い頃から一人遊びに熱中しており、大学時代にはAdobe製品など長くPCに触れてきたことが思い出されました。そういったことから大企業のビジネス職よりも、一人で黙々となにかを作ることが好きな働き方に違いない、そしてなにより、そうでないと心から志望動機が言えない、と考えを振り切りました。その中で将来的にフリーになるなど選択肢の広い働き方ができるのではと考えWebデザイナーになることを決心しました。そこからは未経験でもデザイナーを採用する可能性のある企業を探し始めました。ベンチャー企業であれば未経験の採用があるだろうと考え、Goodfindで紹介して頂こうと思いお話を伺いに行きました。その際に、実はうちでもデザイナー募集してるんだよね、とお声がかかりました。当時のスローガンはデザイナーが1名のみの環境でしたが、マンツーマン環境での成功体験が自分にはありましたし、優秀な師匠のもとで修行できるならと思い入社を決めました。

國元さんはどういった経緯でスローガンに入られたのでしょうか?

國元:私は教育学部の中の美術専攻で教員育成のカリキュラムを受けていました。美術にも、人を育てることにも元々興味があったんですね。ただ、学校の先生になると自分の制作の時間が取れなくなるというのは結構聞いていて、教育実習に行った際にもそれを実感したため、民間での就職を希望するようになりました。デザイナーで就職することは初めから決めていて、その中で就職エージェントから紹介してもらったのがスローガンでした。やりたいと思っていた教育に近い領域にデザイナーとして関われるということで、あここだ、と思い入社を決めました。

より良いものをチームで作り上げていく

入社前後でギャップを感じ取ったりはありましたか?

國元:特にギャップなく取り組めています。業務に取り組む中でデザイナーとしてのスキルを上げ、経験を積みたいと考えていました。少しずつできることも増え、今現在は、スローガンのミッション実現に向けた事業のサポートや下支えとなるようなことができているという実感も持てています。

具体的にはどういうことをされてきたのでしょうか?

國元:1年目の時はバナー制作や画像素材づくり、写真加工をメインでおこなっていました。その頃はAdobeのIllustratorやPhotoshopを使うことが多かったです。そこからLPを制作することが増えてきました。設計図を作るときにはAdobeのXDを、実際に制作するツールとしてはStrikinglyやWebflowというコードを1から書かなくても大丈夫な外部ツールを使っています。今は既存サイトの改修を行うチームにいます。エンジニア2名、デザイナー2名のチームで、エンジニアの方やもう1名のデザイナーの方と進めています。具体的な流れとしては、まずデザイナーが改修ページの設計図を作る。そしてエンジニアの方が具体的な構造を、例えば文字データの流し込みやボタンを押してページ遷移する仕組み、エラーが出る機構などを実装していきます。そしてエンジニアの方が作ってくれた土台を、デザイナーが設計図に沿った見た目に整えています。ページ全体の動作確認はチーム全員でも取り組んでおり、さまざまな場面でチームで密に連携しながら進めています。

口を動かすことへの囚われを抜けてよりサービス全体へ

遠藤さんは入社前後でやりたいことやイメージに対する変化はありましたか?

遠藤:デザイナーという強みを活かしつつ、サービス全体をグロースさせていくことを目標にしたいと思うようになってきました。はじめはバナー制作から始まりましたが、2年目の早い段階から新規事業にデザイナーとしてアサインしてもらい、その後も複数の新規事業の立ち上げに関わらせていただきました。新規事業にはデザイナーとしてのアサインでしたが、はじめは本当に何でもやりました。業務プロセスや数字を管理する人がいなかったので管理するスプレッドシートを組んで運用の設計までしたりもしました。それだけでなく、現在も運営するFastGrowというメディアサービスの立ち上げからしばらくは、デザイン・フロント実装、取材同行からカメラでの撮影・現像まで、文章の埋め込みから取材対象への公開連絡までもをやっていました。これらのことを通しでできた経験は今に活きていると思いますね。

このあたりから志向が変化していくのですね。

遠藤:はい。このような少数の属人的なマンパワーの集合ではトップラインの限界が壁として見えてきたので、組織でスケールを狙える戦略が必要になりました。その頃はメンバーも増え、自身のデザイナー業務の割合も増えた一方、その中に閉じず、サービスの上流工程に再び大きく関わり始めた時期でした。最初のころは、デザイナーとしてスキルアップできなくなるのではないか、実際に手を動かせない口達者なだけの人になるのではないかという恐怖がありました。今思うとこれは囚われだったと思います。手を動かすことを本当にやりたいのであれば、副業でも趣味でも経験は積めるはずだしそうするはずだと考えました。対クライアントと対ユーザー双方にとって価値のあるサービスを作り、サービスを伸ばしたいという思いは以前から強かったです。なので、PdM的な役割を担い、コードを書いたりデザインするなど手を動かすことは少なくなってきた現在でも、手綱を握ったサービスがどのような爪痕を残せるかというワクワク感と充実感をもって取り組んでいます。

 

スローガンのデザイナーだからこそできること、とは

スローガンでデザイナーをやっているからこそ、と感じることは何かありますか?

遠藤:スタートアップ・ベンチャー企業に対してデザインを通じて価値貢献できるというのはスローガンならでは、だと思います。例えば、以前はよくLP制作などのクライアントワークでさまざまな企業のオフィスに行くことがありました。事業会社のデザイナーであっても一企業の社長にお会いして直接話を聞ける場にいるというのは貴重だと思いますし、とてもいい機会でした。何より先方の温度感を肌で感じ、社会を変えられるポジションにいるということが実感できました。その他にも、1泊2日で行った起業家合宿の運営が印象に残っています。これは起業したい方々を集め、VCの方と夜通し壁打ちしながらアウトプットを出しその2日間で実際に投資を受けられるか、を目指した企画です。その企画によって起業し、そして投資を受けた企業のサービスが世に出たことで、以前には存在しなかった社会の仕組みが生み出されているのをみることも最近では出てきました。スローガンの介在により、そういった企業の輩出に一役買えたと思えてとても嬉しく思います。その時以上の価値提供をよりたくさん生み出す可能性をスローガンは大きく秘めています。Web上のアウトプットだけでないリアルの体験設計、特に人のターニングポイントにどう影響できたかを見て取れることこそが醍醐味ではないでしょうか。

國元さんはいかがでしょう。デザイナー個人としてスローガンで働いているからこそ、と感じることはありますか。

國元:自分の強みや希望を業務に反映させることができる、というのは強く感じます。例えば、コーディングの方が得意なんです、という人にはそういった業務を多くそのことを任せてくれますし、バナーとかLPを制作するほうが楽しい、という人はずっとそっちをやるということもできるかもしれません。それこそ、遠藤さんのようにデザイナーの枠を飛び出してやられているというケースもありますもんね。手を上げれば本当にいろいろなことを任せてくれる環境です。

そういった中でやりがいを感じるのはどういった時でしょうか?

國元:作ったものが実際にできたときは嬉しいですし、それが運用されている瞬間を見るときはもっと嬉しい、一番嬉しいのは効果が出るのを見る瞬間ですね。例えば、今までにないようなバナーを自分が出したときに集客がはかどっているのを見るととても嬉しいです。環境面についても、チームの皆さんは優しいですし、お互いに納得いくまで対話をしてくれるので、やりやすさを感じています。そもそも、デザイナーが与えられる影響の範囲も広いです。例えば、制作依頼も隅々まで決められて来るのではなく、抽象的な状態で来ることが多いです。この場合、会社そのもののことを深く考えながら制作をする必要があるのですが、そこはスローガンならではだと思いますし、やりがいを感じる部分でもあります。他の企業の場合は、その役割はディレクターがやる、ということも少なからずあると思いますが、スローガンではデザイナーも上流工程からしっかり考えられる環境にあると思います。

 

デザインを通じてミッションの実現に貢献する

スローガンで働く中で、どういった際にミッション意識をされますか?

國元:そもそも、これは誰に・どんな価値を届けるためにやっているのか、を考える際に意識します。例えばバナーやLPの制作の際です。依頼された時点では、こういうバナーやLPを作ってくださいという形で話をいただくのですが、言われた通りに作るだけではないんです。言われたままだと対象にしているユーザーはこのバナーに興味を持たないだろう、ということがデザイナー間で話し合われると、営業側の方に企画に対する改善の打診をすることもあります。この企画を本当に求めているユーザーに届くビジュアルや打ち出しを、デザイナー視点でも考えます。高難度な部分ではありますが、楽しいですし、ミッションを意識すると同時に、スローガンで働いているなぁということを感じる瞬間でもあります。

遠藤さんはいかがでしょうか。

遠藤:先ほどの起業家合宿のお話がまさにスローガンのミッションを体現しているなと思います。また、クライアントとしてご支援させていただいている企業について正しく理解している方、そもそも知っている方って実は少ないのではないか、と思うことがよくあります。知っていた・正しく理解していたならキャリアの選択が変わっていたかもしれない。サービスをデザインしユーザーに多く届け、その補助を行うことでミッション実現に近づけていく、というところは今力を入れているところですし、実現された状態を想像するとワクワクする部分でもありますね。

更なる価値発揮、価値拡大へ

最後に、今後目指したいところ・チャレンジしたいことを教えてください。

國元:「良いデザイン」を目指したいです。独りよがりじゃないデザインが自分にとってはそれだと思っています。制作をしていると考えが閉じていってしまって視野が狭くなったり人に協力を求めたり、ということが難しくなってしまうことも多くあります。ですが今ではフィードバックを適切に求め、良いと思うところを素直に活かせる場面も多くなってきました。今後はチームで作っていくということをより習熟させていきたいです。他の観点で、個別具体を挙げると、創作活動は広い範囲で好きなので、最近増えてきた動画コンテンツにも関わってみたいですし、イラストコンテンツを増やしていっても面白そうだな、と考えています。自分で責任を持ち、手をあげればやらせてくれる環境なので、挑戦していってより広く価値貢献をしていきたいです。

遠藤:今後はサービスを通じてさらに、社会に与える価値の最大化に貢献していきたいです。今まではとにかくまずサービスが生き残るよう、売り上げを立てることに大きく軸足を置いてきました。ようやくなんとか生死の狭間からは脱出し、軌道には乗れたとは思っています。ただ、クライアントに重心を大きく置いたモデルであり、ユーザーを置いてけぼりにしてきた結果、成長が頭打ちの状況になってしまいました。そこを打破すべく、当たり前ですがまずはユーザーへの価値提供を合わせてしっかりおこなっていきたいです。そうすることによる、ユーザー増加→クライアント発注増加→増益によるユーザーへの提供価値拡大→ユーザー増加、という好循環を愚直に生み出していくほかないと感じているからです。ここを正しく回していくため、クライアントとユーザーだけでなく、社内のセールスやコンテンツ制作などの関係者やデザイナー・エンジニアも含めて全員が同じ方向を向くことができるように意識しています。この循環の中で価値を大きくしていき、多くの相手に、ひいては社会により大きな価値提供ができるようにしていきたいですね。

遠藤 将臣FastGrow事業部 プロダクトデザイン部門 部門長

東京都出身。地元公立中学から私立慶應義塾高等学校に入学し、クラスの友人に誘われ未経験ながら蹴球部(ラグビー)に入部。レギュラーこそ叶わなかったが、全国を目指した人生で最も辛い3年間の経験を得る。慶應義塾大学進学後、某ハンバーガーチェーン店でのアルバイトで蓄えた資金を一眼レフカメラ、Photoshopなど、「おもしろい」と感じたことにためらいなく巨額を費やす。アルバイトでも、店舗代表として全国大会出場を果たしていた(全国ベスト9)。家族親戚は皆自営業を営んでおり、サラリーマンとなるイメージがわかず、就職活動時にGoodfind講師と相談する。そこで師と出会いデザイナーとしてスローガンに参画。再び未経験分野に飛び込む。特技は手先を使うこと。

國元 美沙希ポテンシャルアクセラレーション事業部 クリエイティブ部門

新潟県出身。中等一貫校の頃につよめの反抗期を迎え、家族共用のPCを自室に持ち去りデジタルメディアにのめり込む。祖父も両親も教員の家庭で、その流れで横浜国立大学の教育人間科学部に進み美術教員資格取得のために学んでいく中、教員になるか一般就職するかで迷いが生まれる。デザイナー枠でスローガンの紹介をいただき「人の可能性を引き出し才能を最適に配置する」というミッションに対して教育面での学びと美術面での学びの両方を生かせると考え入社。趣味はイラスト制作と飲酒。